どうしてうちの子が「がん」に・・・
「がん」になった原因は食べ物や飼い方が悪かったからですか?
自分のペットが「がん」になってしまった時に、多くの飼い主さんから「どうしてがんになってしまったのか?」聞かれます。
みなさん、ごはんが悪かったのか?飼い方が悪かったのか?ご自分に原因がなかったかとても気にされます。
大丈夫です。みなさんが悪いことはありません。
一部の「がん」は予防ができたり、「がん」の発生リスクを上げたりする要因がありますが、ほとんどは自然にできてしまいますし、どんな子でもなる可能性がある病気です。
「がん」が発生するメカニズム
がんは遺伝子のミス(変異)が原因でなる病気です。
体を構成する一つ一つの細胞の中には、遺伝子(ゲノムの中のタンパク質の設計図の部分)が入っています。
これらの遺伝子にはミス(変異)が起きてしまうことがあります。
遺伝子のミス(変異)は例えば紫外線や放射線、化学物質やタバコの煙などの外的要因で起こることもありますが、正常な細胞分裂の途中でも起こってしまいます。
遺伝子はたくさんたくさんありますが、がん化に関連する遺伝子は特に細胞の分裂と増殖に関わる遺伝子のミス(変異)です。
これからの遺伝子はがん遺伝子、がん抑制遺伝子と言われています。
これらの遺伝子のミスがどんどん細胞に蓄積してくると、がん細胞が発生する可能性が高まります。
だから歳をとるとがんになりやすくなるんですね。
がん遺伝子
例えば、通常は細胞の増殖に関与している遺伝子にミスが起きてしまうと、常に細胞の増殖が活性化されてしまうことがあります。このようながん化を促進する遺伝子をがん遺伝子といいます。よくこれは車に例えられて、アクセルが踏みっぱなしになっている状態と言われます。
がん抑制遺伝子
精密機械などを作る工場と同じように、細胞にも遺伝子にミスがある不良品の細胞をはじくチェックポイントがあります。
がん抑制遺伝子はそのミスを修復したり、その細胞をそれ以上増やさないようにしたり、細胞を殺すことによって、カラダの中に不良品の細胞が増えないように働くタンパク質を作る遺伝子です。
よくこれは車のブレーキに例えられ、このがん抑制遺伝子のミス(変異)もがん化に関連します。
まとめ
- がんは遺伝子のミス(変異)が原因の病気。
- がん遺伝子の活性化や、がん抑制遺伝子がうまく働かないことは、がん発生要因となる。